東日本大震災被災地支援   上ノ山明彦

 

   作家たちの被災地支援活動

 東日本大震災に作家がどう関わっているか、について継続して紹介していきたいと思います。作家が人の生き方や生死や喜怒哀楽に深く関わっていく職業であるとするなら、今回の大震災にもそれぞれの立場で関わっていくのは当たり前のことだと思います。 作家たちがどういうふうな行動を取り、感想を述べたのか、情報を集めていきます。


○カタルーニャ国際賞を受賞した村上春樹さんは、われわれ日本人が、
原発にノーと叫び続けるべきだったというスピーチを行いました。
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110610/erp11061008060003-n1.htm
○子どもたちを勇気付けているアンパンマンの作者やなせたかしさんは、 ここで応援メッセージを語っています。
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/110322/ent11032207370001-n1.htm
○作家の藤本義一さんは神戸在住。阪神淡路大震災の被災経験があります。
次のURLで近況を語っています。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110401/trd11040107440007-n2.htm
○伊集院静さんは仙台で被災しましたが無事で、今も住んでいます。
 メディアを通じて意見を発表しています。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110328/dst11032821450069-n1.ht
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110413/art11041307320004-n1.htm
○俵万智さんも仙台市在住で被災されましたが無事でした。その様子は自らツイッターで発信しています。
https://twitter.com/tawara_machi
○岩手県在住の高橋克彦さんら岩手在住の作家12人が、短編集「12の贈り物」の出版を準備。7月末の刊行予定で、全国の書店で販売。印税は義援金として寄付するそうです。
http://www.iwate-np.co.jp/fudokei/2011fudokei/m07/fudo110717.htm
○瀬名英明さんも仙台在住ですが、無事であること以外は不明。震災エッ セイについて100枚書いたという話が本人のサイトに掲載されているので 雑誌で発表するのでしょう。注目しましょう。
http://www.senahideaki.com/
○7/2(土)、チャリティ講演会「作家が語る被災地と<あしたの本>」があ り、応援に行ってきました。講師の皆さんから、いいお話が聞けました。
 里中満智子さんは漫画家として活動できることは何か、ということでグル ープで支援活動に取り組んでいらっしゃいます。その一つとして、漫画の 原画を販売し、義援金にあてています。里中さんもそれなりの年齢なのですが、 「年寄りでもやれることをやらなければなりません」と語っていました。
○童話作家の柏葉幸子さんも、短編集「12の贈り物」に参加しています。
柏葉さんは講演会で被災地の学校の先生たちを取材した話をされました。
 先生たちの心も傷ついています。精神的肉体的にたいへんな状態です。先 生たちのケアも必要です。具体的な内容については御本人から出されると 思います。
○推理作家の斉藤純さんも岩手在住。「セーブイワテ」でも活動されてい ます。http://t.co/zLcZ6EV
漁師の皆さんは、毎日漁に出るとき、「無事に帰ってこれるとは限らない」 という決意で出かけていた。その覚悟と強さが内陸部で暮らしている人間 とは違う。そんな話が印象に残りました。
○角野栄子さんは講演会で「もう年取ったから、あとは若い者にお任せす るわ、というのではいけませんよ。私たちもやることがたくさんあります」 と言われました。各世代の役割があります。若い世代は行動力で、中高年 世代は知恵力でやるべきことがたくさんあります。
○俳優でもあり作家でもある中村敦夫さんは、ペンクラブ環境委員会委員長 として原発問題に熱心に取り組んでいます。小学生時代に福島に疎開していたこともあり、被災地の復興にも熱心に取り組んでいます。講演では、元国会議員としての経験から、 原発行政について話がありました。政府・東電はまだまだ隠している事実 がたくさんある。それを明らかにした上で対策を取る必要がある、という お話でした。
○童話作家の森絵都さんも、支援活動に熱心です。自分にできることを模 索する中、現在ペット救出をしているNPOと一緒に活動をされています。
 現地ではペットが野放しにされたり、餓死状態に追い込まれてしまいまし た。現地でやせ細っている犬たちを見て、1匹でも多く助けたいと話して いました。
 以上ですが、引き続き情報を集めご紹介していきます。

(2011.7.27更新)

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